「無煙炭化器」を使えば、処分に困る伐採木や剪定枝を炭にして再利用できるため、畑の土壌改良にも役立ちます。
しかし、「無煙」と名前が付いていても、燃やせば少なからずは煙は発生します。
特に住宅地や近隣に家がある場所では、「できるだけ煙を出したくない」と考える方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、実際に無煙炭化器を使用した経験をもとに、煙をできるだけ抑える使い方をわかりやすく解説します。
無煙炭化器で煙が出にくい燃やし方

まず、前提として木や枝を燃やすと、炎だけでなく煙の元となる可燃性ガスも発生します。
一般的な焚き火では、このガスがそのまま空気中へ放出されるため煙が多くなります。
一方、無煙炭化器は独自の形状によって空気が循環する「対流燃焼」を起こします。
この空気の流れによって煙の元となるガスが再び炎の中へ引き込まれ、高温で再燃焼することで煙の発生を抑えています。
また、炉内は800〜900℃にも達する高温状態になるため、炭化が効率よく進むのも特徴です。
そのため、煙を抑えるためには、いかに早く火力を高めて炉内を高温状態にするかが重要になります。
▶︎使用した無煙炭化器はこちら
※私たちが実際に開拓地で使用している無煙炭化器です。煙を抑えながら伐採木や剪定枝を炭にできるので、とても重宝しています
▶︎無煙炭化器のレビュー記事はこちら
※無煙炭化器の使用上の注意点やメリット・デメリット、実際に作れた炭の状態については、レビュー記事で詳しく紹介しています
① 薪は「井桁型」に組む

無煙炭化器で煙を抑えるためには、できるだけ早く炉内を高温状態にすることが重要です。
そこで私は、最初に薪を「井桁型」に組んで着火しています。
井桁型は空気が通りやすく、炎が上方向へ伸びやすいのが特徴です。
そのため着火後の燃え上がりが早く、短時間で火力を高めることができます。
使用する木は基本的にどんな木でも問題ありませんが、できれば欅などの火持ちの良い木を土台にすると、安定した燃焼につながります。

また、井桁の中央には細く割った薪や木屑を入れておくと着火しやすくなります。
私は斧を使ってフェザースティックまでは作りませんが、細い薪や木屑を作って着火剤代わりにしています。
▶︎使用しているハルタホース オールラウンドはこちら
※私たちが実際に作業で使用している斧です。薪割りから細い薪作りまで幅広く使えるので重宝しています。
▶︎ハルタホース オールラウンドのレビュー記事はこちら
※実際に薪割りや開拓作業で使用した感想やメリット・デメリットを詳しく紹介しています。

最後にダンボールを隙間へ入れて着火します。最初から勢いよく燃やすことで炉内の温度が上がりやすくなり、煙の発生を抑えやすくなります。

もし湿気を含んでいたり、火を付けるのに自信のない方は組む薪を細くして、徐々に火を大きくしていく方法を取れば大丈夫です。
最初はこちらの方がおすすめです。
② 井桁の周りを薪で囲う

井桁に組んだ薪へ十分に火が燃え移ったら、次はその周りを囲むように薪を立てかけていきます。
この工程の目的は、炉内の温度をさらに高めて再燃焼を促進することです。
薪で囲うことで炎が横へ広がりにくくなり、上方向へ勢いよく伸びやすくなります。すると煙の元となる可燃性ガスが高温の炎の中を通過しやすくなり、再び燃焼することで煙の発生を抑えることができます。
また、火力が高まるほど炉内の温度も上昇するため、無煙炭化器本来の性能を発揮しやすくなります。
私の場合は、着火直後はある程度煙が出ることが多いですが、この状態まで火力が上がると煙の量が目に見えて少なくなります。時間にすると10分前後で変化を感じることが多いです。
無煙炭化器で煙を減らすポイントは、煙を無理に抑えることではなく、煙の元となるガスをしっかり燃やせる高温状態を作ることです。
煙の元となるガスをしっかり燃やせる高温状態を作り出すことが重要です。
そのため、この工程では火の勢いを落とさないよう意識しながら燃焼を続けていきましょう。
煙の量がどれくらい変わるのか動画にしてみたので、ぜひ参考にしてみてください。
※着火直後の状態と、火力が上がって再燃焼が進んだ状態を比較した動画
③ 薪を追加しながら高温状態を維持する

ここまでくると炉内の温度が十分に上がり、無煙炭化器が本来の性能を発揮しやすい状態になります。
あとは火の勢いを落とさないように薪を追加しながら、高温状態を維持して炭化を進めていきます。

無煙炭化器の周辺は非常に高温になるため、私はスコップを使って薪を投入しています。
スコップを使えば一度に多くの薪を運べるだけでなく、炭化器へ近づきすぎずに作業できるため火傷防止にもなります。
ただし、一度に大量の薪を投入すると炉内の温度が下がり、煙が増える原因になるため注意が必要です。
薪は火の勢いを見ながら少しずつ追加していくのがおすすめです。
着火から30分ほど経つと高温状態が安定するよ。動画を見ると、多くの薪を燃やしていても、炭化器の周辺に多少煙が見える程度で、周囲に立ち込めるほどではないよ。
※大量の薪を炭化している様子の動画
▶︎使用した無煙炭化器はこちら
※私たちが実際に開拓地で使用している無煙炭化器です。煙を抑えながら伐採木や剪定枝を炭にできるので、とても重宝しています。
まとめ
無煙炭化器は、煙の元となる可燃性ガスを高温の炎で再燃焼させることで煙の発生を抑える仕組みになっています。
そのため、無煙炭化器で煙をできるだけ減らすためには、炉内を素早く高温状態にし、その状態を維持することが重要です。
今回私が実践している煙の出にくい燃やし方は次の3つです。
- 薪を井桁型に組んで素早く火力を上げる。
- 井桁の周りを薪で囲い再燃焼を促進する。
- 薪を追加しながら高温状態を維持する。
着火直後は多少煙が発生しますが、火力が上がり炉内が高温状態になると煙は大幅に減っていきます。
無煙炭化器は「まったく煙が出ない道具」ではありませんが、使い方を工夫することで煙をかなり抑えることが可能です。
▶︎無煙炭化器のレビュー記事はこちら
※無煙炭化器の使用感や注意点、実際に作れた炭の状態については、レビュー記事で詳しく紹介しています。




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