米ぬか発酵液で根腐れを防ぐ!論文で証明された家庭菜園向け自然肥料

こんにちは、「ゆー」です。「みー」です。

私たちは、15年間も放置されて荒れた農地を、自分たちの手で少しずつ開拓しています。

野菜を育てると葉の色が悪くなって病気かなって思うことがあるんだけど、それって栄養を吸収する根が元気がないってことだよね?なにかいい方法はないかな?

そうだね。例えば根が腐っちゃうと、根が水分や養分を吸えなくなると葉が萎れちゃうから死活問題だよ。実は面白い研究があって「米ぬかを発酵させて植物に使うと根腐れを防いで元気にしてくれる」研究論文があるんだよ。

1. 研究内容:米ぬか発酵液が植物を元気にする理由

農業研究のイメージ。

今回参考にしたのは、

“Fermentation as a Promising Tool to Valorize Rice-Milling Waste into Bio-Products Active against Root-Rot-Associated Pathogens for Improved Horticultural Plant Growth” (Vaitkevičienė ほか、2022年・リトアニア)論文出典先

という研究です。

この研究では、精米で出る「米ぬか」を発酵・酵素処理などで加工し、植物の病気(特に根腐れ)を防ぐ資材として使えるかを調べた研究です。

🔬 実験の内容

①米ぬかの処理方法

米ぬかを3種類の方法で処理

・発酵処理(Fermentation)
・超音波処理(Ultrasound)
・酵素加水分解(Enzymatic hydrolysis)

②実験内容

実験内容

– 処理した米ぬかを植物の育苗用土に10%混ぜて、豆やトマトを育てる実験

– 抽出液を作り、根腐れを引き起こす病原菌(16種類)に対して抗菌効果を調べる実験

📈 実験結果

実験結果

・発芽率:最大+75%向上
・根の長さ:+21〜44%増加
・茎の高さ:+25〜47%成長
・葉のクロロフィル含量(=光合成力):最大+48%アップ
・根腐れ病原菌の抑制:直径8〜19mmの「菌の増殖を止めるゾーン」が確認

つまり、発酵処理した米ぬかには「植物を育てる栄養」「悪い菌を抑える力」の両方があったんです。

根の病気を抑えて元気にしてくれるから、大根とかカブみたいな根菜にはめちゃくちゃ相性が良さそう。

米ぬかはコイン精米でタダで手に入る身近なものだから、ワシらの農地でも使えそうだね。

2. 家庭菜園で使える「米ぬか発酵液」の作り方

米ぬかの元になるお米のイメージ。

論文では実験用に特殊な処理をしていますが、家庭でも簡単に応用できます。

ここでは、再現しやすい「簡易版」を紹介します。

①米ぬか発酵液の作り方

材料

・米ぬか:200g
・ぬるま湯:1L
・砂糖または黒糖:大さじ1(発酵を助ける)
・ペットボトル(密閉できるもの)

手順

1.ペットボトルに米ぬか・ぬるま湯・砂糖を入れてよく振る

2.フタを軽く閉めて、直射日光を避けて3〜5日発酵させる

3.泡立ちや酸っぱい匂いが出たら完成

4.濾して液体だけを薄め(約10倍)て使用

②使い方の例

・根腐れ予防に→定植前に薄め液を根元に潅水

・葉面散布として→薄めた液をスプレーで週1回散布

・土づくりに→春・秋の土起こし時に、発酵米ぬかを混ぜる

⚠️ 注意点

・発酵液は濃すぎると逆効果になるため、10倍以上に薄めて使う
・1〜2日で使い切る(腐敗防止)
・夏場は発酵が早いので、様子を見ながら調整する

3. まとめ

今回の研究では、発酵処理した米ぬかが植物の成長を促進し、根腐れ病原菌を抑制する効果があることが確認されました。

ポイントまとめ

・捨てる米ぬかが「肥料+防菌剤」になる
・発芽率・根の発達・葉の色ツヤをアップ
・家庭菜園では「薄めた発酵液」を使うのが安全
・化学肥料に頼らない自然栽培の味方

家庭でも簡単にできる米ぬか発酵液で、自然に強い畑を育ててみましょう。

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