こんにちは、「ゆー」です。「みー」です。
私たちは、15年間も放置されて荒れた農地を、自分たちの手で少しずつ開拓しています。
野菜を色々育てたけど…発芽にムラがあるんだよね…
実は、種子にホルモンを吸わせる“IAAプライミング”って方法があって、それで発芽率や苗の元気さが変わるらしいんだ。
ホルモン?本当に効果あるの?
うん、論文にちゃんとデータがあるし、色んな植物の種子にも応用できる可能性があるんだよ。
1.科学論文で見つけた「IAAプライミングの効果」

今回参考にしたのは、中国・浙江大学の研究グループが発表した論文です。
2020年の論文「IAA priming improves the germination and seedling growth in cotton (Gossypium hirsutum L.) via regulating the endogenous phytohormones and enhancing the sucrose metabolism」では、種子をIAAでプリミングすることで発芽率や幼苗の成長が向上することが示されています。
出典元:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0926669020307056?utm_source=chatgpt.com
Ⅰ.そもそもIAAって何?
IAAとは、**インドール酢酸(Indole-3-Acetic Acid)**という植物ホルモンの一種で、植物の成長を助ける天然成分です。
特に、根や芽の成長を促す作用があり、種子や苗の発芽・初期成長を活発にする効果があります。
ザックリいうと元気の元だね。
そうそうみーさんにとってのお寿司と肉みたいなものだね。
Ⅱ.🔬 実験のポイント
| 項目 | 内容 |
| 目的 | IAAで種子処理すると、発芽率や苗の成長がよくなるか検証 |
| 対象 | 綿花の種 |
| 処理方法 | 種子をIAA溶液に浸す(種子プライミング) |
| 評価 | 発芽率、発芽スピード、根や苗の長さ、苗のバイオマスなど |
Ⅲ.📈 実験の結果
・IAAを吸わせた種は、普通の種より早く発芽し、発芽率も高くなった。
・根や茎が長く、葉も元気に広がった。
・苗全体の重さ(バイオマス)も増加。
・発芽や成長に必要な糖やホルモンの量が増え、苗の初期成長がスムーズになった。
2.🌱 綿花以外でも効果あり!

論文や他の研究報告では、IAAプライミングは 綿花以外の種子でも発芽促進や苗の成長に効果がある とされています。
“Effect of seed priming with auxin on ROS detoxification and germination”
(オーキシン(IAA)による種子プライミングが活性酸素の解毒と発芽に及ぼす影響)
※発表:BMC Plant Biology(2024年)
※対象植物:トウモロコシ(Zea mays)
出典元:https://bmcplantbiol.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12870-024-05413-w?utm_source=chatgpt.com
💡 ポイントは 「種子が元気に育つ準備をホルモンで手助けする」 という考え方で、作物を選ばず応用できる可能性があることです。
3.💡 研究者の結論

・IAAプライミングは、綿花の発芽と苗の成長を確実に向上させる方法。
・農業現場でも、種を元気にしてからまくことで、生育ムラの少ない均一な苗を作れる可能性がある。
・綿花以外の作物でも応用できるので、家庭菜園や小規模農地でも試す価値あり。
綿花だけじゃなくて、色々な作物でもいける可能性があるんだね。
うん。これを応用すれば、ワシらの農地でもいろんな作物を効率よく育てられるかもね。
4.ぶっちゃけ家庭菜園でも使えるの?
でもぶっちゃけ家庭菜園レベルで落とし込めるものなの?
純粋なIAA(化学薬品)って微量なものでも効果が変わるらしいし、そもそも手に入れるハードルも高い…だから家庭菜園で使うなら天然のIAA様物質を利用するのが現実的かな。
✅ 天然のIAAを多く含む・代替できる素材
| 素材 | 説明・使い方の例 |
| 🌿 海藻エキス(ケルプ液肥など) | IAAを含む代表的な天然資材。根張り・発芽促進に◎ |
| 🍯 ハチミツ | 微量のオーキシン様成分を含み、挿し木や種まき前の浸水液に使われる |
| 🌵 アロエベラ汁 | 発根促進効果あり。挿し穂や種の前処理に使う人も |
| 🍌 バナナ皮エキス | IAAやカリウムが豊富。家庭菜園ではよく使われる自然肥料 |
| 🍄 米ぬか発酵液やコンポスト液 | 微生物由来でIAAを生成する菌も含まれることがある |
🌾 家庭での簡単な応用例
1.水500mlに対して、海藻液肥を規定の200〜500倍希釈くらいに薄める。
2.種をそこに3〜6時間ほど浸す。
3.軽く乾かしてから通常どおり播種。
・IAAは**濃度が高すぎると逆効果(成長阻害)**になります。
・天然素材を使う場合も、「ほんのり効かせる」くらいがポイント。
・オーガニック系の液肥(例:バイオゴールド・リキッドなど)でも同様の効果が得られます。
5.🌱まとめ:種子プライミングで“元気な苗作り”
今回紹介した論文では、IAAホルモンを使った種子プライミングが、綿花の発芽率と苗の初期成長を向上させることがわかりました。
さらに、他の作物の種子でも同様の効果が期待できることから、農地や家庭菜園でも応用可能な技術です。
私たちのように自然の中で作物を育てる場合でも、科学的な知識を取り入れることで、より元気で均一な苗作りが可能になりそうです。
今後はこの研究を参考に、
・自分たちの畑で試験的にIAAプライミングをしてみる
・発芽スピードや苗の生育を比較
・その結果をブログでシェア
という流れで、暮らしと科学を結びつけていきたいと思います。
科学の力を借りて、自分たちの農地を少しずつ改善していくのって、ワクワクするね
次は実際に試して、元気な苗がどれくらい育つか確かめてみよう
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